物確(物件確認)をリアルタイム化すれば、仲介会社は空室状況や募集条件をシステム上で確認できます。サービスによって利用時間や確認できる項目に違いはあるものの、これまで管理会社へ電話しなければ分からなかった情報を、オンラインや自動音声で共有できる仕組みです。
ただ、画面に「リアルタイム」と書かれているだけでは判断できません。元の物件情報が更新され、申込受付から部屋止め、業者間サイトへの反映までつながって初めて、最新の募集状況を確認できます。途中に手作業や別システムが挟まれば、古い情報が残り、結局は電話で確かめることになります。
判断したいのは、物確だけを自動化すればよいのか、それとも既存システムのリプレイスまで必要なのか、という点です。電話確認が残る原因と導入後に見るべき数字を押さえると、自社に合う改善範囲が見えてきます。
物確とは、仲介会社が顧客へ物件を紹介する前に、現在の募集状況や内見条件を管理会社へ確かめる業務です。
見るのは、まだ募集中か、すでに申込みが入っていないか、賃料や入居可能日に変更はないか、内見できるかといった情報です。電話で物確をする場合は、管理会社につながるのを待ち、担当者へ取り次いでもらい、聞いた内容を顧客へ返すため、その分だけ確認に手数がかかります。
この流れを変えるのがリアルタイム物確です。管理会社が更新した募集情報や申込状況を、仲介会社が業者間サイトや自動音声で直接確認する。つまり、「電話に出た人へ聞く」業務から、「更新された同じ情報を見る」業務へ切り替える考え方です。
業者間サイトに物件が載っていても、その情報がいつのものか分からなければ電話確認は残ります。内見や申込みの状況が物件情報と紐づいていない場合も同じです。
申込みや条件変更があっても、管理会社の担当者が物件情報を更新しなければ、仲介会社の画面には古い情報が残ります。システムの反映がどれだけ速くても、更新の起点が止まっていては意味がありません。
申込みはメールやFAX、募集情報は別システム。このように受付と更新が分かれていると、申込みが届いてから部屋止めまでに時間差が生まれます。自動連携されない経路を残すなら、誰がいつ募集ステータスを変えるのかまで決めておかなければなりません。
賃貸管理システム、業者間サイト、ポータルサイトへ別々に入力していると、更新漏れや反映時刻のずれが起こります。画面ごとに表示が違えば、どれが正しいか判断できず、最後は電話で確かめるしかありません。
空室状況が分かっても、内見方法や鍵情報、申込方法を確認できなければ、その後は別の窓口へ問い合わせることになります。物確だけで終わらせず、内見予約や申込までオンライン化したいのか。必要な範囲を先に決めておくことが大切です。
リアルタイム物確と呼ばれるサービスでも、対応範囲は同じではありません。空室確認に特化したものがある一方、内見予約や申込まで一連で扱えるものもあります。
募集中、申込あり、募集停止といった状態に加え、賃料や管理費、入居可能日の変更まで見られるサービスもあります。
募集図面や空室一覧をダウンロードできる機能です。掲載情報と図面で内容が食い違わないよう、更新元が共通しているかも見ておきます。
空いている時間を選んで内見を予約し、承認後に鍵の所在や注意事項を確認できる仕組みです。予約枠をどこまで細かく設定できるか、自動承認と手動承認を使い分けられるかは製品ごとに異なります。
Web申込と募集ステータスを連動させ、受付後の部屋止めへつなげます。ただし、FAXやメールによる申込みも残すなら、それらをどう反映するかまで決めておかなければなりません。
賃貸向け業者間プラットフォームのなかには、入居申込後の保証審査や契約まで扱えるものもあります。物確後の業務をどこまで同じシステムへまとめるかが、製品選定の分かれ目です。
元の物件情報を更新した際、業者間サイト側の募集状況や条件にも反映できれば、同じ変更を何度も入力せずに済みます。ただし、連携できる項目と反映のタイミングは製品ごとに確認が必要です。
リアルタイム物確は、管理会社が持つ募集情報を、仲介会社も同じ仕組みの中で確認できるようにします。内見予約や申込までオンラインで扱えるサービスなら、物確後に別の窓口へ切り替える場面も少なくなります。
顧客への提案中にも使うなら、仲介会社側の画面でどこまで見られるかがポイントです。確認できる項目だけでなく、利用できる時間も見ておきます。
すべてを自動化する必要はありません。定型的な確認はシステムへ移し、個別判断が必要な問い合わせは人が受けるなど、役割を分けて運用します。
システムを入れれば、物確がすべて不要になるわけではありません。連携外の経路で入った申込みや、元データに登録されていない変更は自動で反映されず、画面が更新されるまでに時間差が生じます。
そこで導入前に分けておきたいのが、自動反映される変更と、手入力が必要な変更です。あわせて、反映までにどの程度の時間差があるのか、連携エラーを誰が確認するのかも整理しておきます。
リアルタイム性を決めるのは、製品の機能だけではなく、現場の運用です。申込みが入った時点で部屋止めまで自動で進むのか、それとも担当者の承認を待って変わるのか。自社の業務フローに当てはめて確かめる必要があります。
リアルタイム物確の実現方法は一つではありません。管理会社の受電を減らしたいのか、仲介会社が確認しやすい環境を作りたいのか、内見・申込までつなぎたいのかによって選ぶ仕組みが変わります。
仲介会社がWeb上で物件を検索し、募集状況や内見条件を見る方法です。空室確認に加え、図面の取得、内見予約、Web申込まで扱えるサービスもあります。
電話で物件名やコードを指定すると、登録された募集情報が自動音声で案内されます。24時間365日対応のサービス例もありますが、回答項目や対応時間は製品によって異なるため、どのデータをもとに案内しているかまで確かめてください。
物件情報、業者間流通、内見予約、申込、顧客管理を連携し、業務全体で同じデータを使う方法です。物確に限らず、物件提案や顧客対応でも情報が分断されているなら、単機能を追加するより、賃貸仲介向けシステムの新規導入やリプレイスを検討する余地があります。
「リアルタイム」「24時間対応」という言葉だけでは、自社に合う製品か判断できません。デモでは、申込みが入ってから仲介会社側の表示が募集停止へ変わるまで、実際の流れを再現してもらいましょう。
賃貸管理システム、業者間サイト、別の物件データベースのうち、どれが更新元になるのか。最初にここを確かめ、更新担当と入力ルールも決めておきます。
空室状況だけでなく、賃料、管理費、入居可能日、内見方法、申込状況のどこまで連携されるかを見ます。必要な項目がオプション扱いなら、費用を含めた比較が必要です。
Web、FAX、メールなど、現在の申込経路を洗い出します。連携外の申込みを残すなら、誰がシステムへ登録するのかまで決めなければ、部屋止めまでの時間差は解消しません。
物確のあとに別の確認が残るなら、その内容も洗い出します。内見予約、鍵情報、Web申込まで一つの流れで扱えるかが判断軸になります。
同期に失敗したときの通知、更新履歴、手動での修正方法も見落とせません。画面の表示時刻だけでなく、元データがいつ更新されたかまで追えると、情報の鮮度を判断しやすくなります。
管理会社側の操作性だけでなく、実際に情報を見る仲介会社の使いやすさも確認します。アカウント発行に手間がかからないか、物件を探しやすいか、スマートフォンでも見られるか。取引先への案内方法まで含めて判断してください。
最初から全店舗・全物件へ広げる必要はありません。影響範囲を抑えて試したいなら、対象店舗や物件群を絞り、自社で計測した数字を見ながら展開範囲を広げます。
まず記録するのは、物確電話の件数、対応時間、質問の内容、かかってくる時間帯です。内見方法や申込書に関する電話は、空室確認とは分けて数えます。
募集条件の変更や申込みが発生したとき、誰がどのデータを更新するのかを決めます。連携外の申込経路を残すなら、登録期限と、不在時に対応する代理担当まで必要です。
対象物件を絞って稼働したら、電話が残った理由を一件ずつ洗い出してください。足りない情報があるのか、更新が遅れたのか、それとも取引先へ使い方が伝わっていないのか。原因によって直す場所が変わります。
導入前後で同じ項目を比べれば、減った作業と残った課題が分かります。改善幅は自社の実測値で判断し、他社事例の数字をそのまま目標にはしません。
完全になくなるとは限りません。元データが更新されていなかったり、連携外の方法で申込みが入ったりすれば、別途確認が必要です。
電話を減らすには、空室情報だけを公開して終わらせず、内見方法や申込手順まで仲介会社が確認できる状態にしておく必要があります。
内見予約や申込までオンライン化するなら業者間サイト、電話窓口を残したまま受電を減らすなら自動音声が候補です。取引先によって確認方法が分かれる場合は、両方を併用できるサービスも比較するとよいでしょう。
必要な利用環境や登録手続きは、サービスによって異なります。Webブラウザや電話だけで使えるのか、アカウント登録や利用申請、費用が必要なのかを確認してください。あわせて、取引先へ利用方法をどう案内するかも決めておきます。
課題が物確電話に限られるなら、業者間サイトや自動音声の追加で対応できる場合があります。
一方で、物件情報の二重入力や反響・顧客情報の分散、内見・申込の共有漏れまで起きているなら、物確機能を足すだけでは情報の分断が残ります。物件、顧客、内見、申込をつなげられる賃貸仲介向けシステムへのリプレイスも比較対象です。
募集条件の変更、申込受付、部屋止め、仲介会社側の表示変更までを、一連の流れで見せてもらってください。Web以外から申込みが入ったときや、連携エラーが起きたときの処理も確認しておけば、導入後の役割分担を具体化できます。
リアルタイム物確は、電話を画面へ置き換えるだけの仕組みではありません。仲介会社と管理会社が同じ募集情報を見ながら、内見や申込へ進める状態を作るものです。
その状態を保つには、元データの更新、申込受付、部屋止め、業者間サイトへの反映が途中で途切れないことが欠かせません。連携外の申込経路や手入力を残すなら、誰がいつ更新するのかまで運用に組み込みます。
物確電話だけを減らしたいなら、業者間サイトや自動音声から始める方法があります。物件情報、顧客対応、内見、申込まで複数のツールに分かれているなら、部分的な機能追加ではなく、賃貸仲介業務に対応したシステムの新規導入やリプレイスも検討した方がよいでしょう。
見るべきなのは「リアルタイム」という言葉ではなく、どの変更が、どこまで、どの条件で反映されるかです。この違いを確認してこそ、自社に必要な仕組みを選べます。
画像引用元:グラングコア公式HP
(https://grung.co.jp/)>
仲介業務のフローと連動。アポ情報の共有で反響対応の精度を高め、来店率が13%向上※1した実例あり。
ボタン一つで物件周辺情報を自動取得、写真もAIが選定。間取り作成や登録を1件につき約7分※2で完了。
業者間流通サイト(BBサイト)の物件情報を自動取込・更新でき、手入力の手間を削減。最新物件をタイムラグなく社内へ反映できる。
画像引用元:いい生活賃貸クラウド公式HP
(https://www.es-service.net/)>
入居者対応とバックオフィス業務を同一のクラウド上で提供。複数ツールにまたがらず処理ができる。
入居者アプリから修理や整備要請を受けられ、電話対応にかかる時間を1/3~1/4※3に削減した例も。
オーナーマイページ機能で、収支状況や物件情報をオンラインでいつでも共有可能※4。書類作成のコスト削減と、オーナーとの信頼関係構築を両立できる。
画像引用元:ビルジム公式HP
(https://www.biljim.daishi-software.co.jp/index.html)>
隔月・3か月毎など変則的な請求を複数設定可。検針値の取込・集計も自動、不定期請求のミスを防止。
クラウド上で情報を一括管理。異なる物件に入居する同一テナントの状況などもスムーズに共有できる。
契約更新・解約処理に加え、契約開始前・解約後・一時利用などスポット請求にも柔軟に対応※4。テナント事業特有のイレギュラー業務を取りこぼさない。
※1 実績より。参照元:グラングコア公式HP(https://grung.co.jp/cases/roomselect/)
※2 機能紹介より。参照元:グラングコア公式HP(https://grung.co.jp/function/property_management/)
※3 実績より。参照元:いい生活賃貸クラウド公式HP(https://www.es-service.net/service/es-home/)