賃貸仲介の現場では、反響が来ているのに来店や成約につながらないことがあります。
担当者が初回返信を忘れていた。
一度連絡したあと、そのままになっていた。
休みの担当者しか状況を知らず、代理対応できなかった。
Excel上では管理しているはずなのに、実際には誰がどこまで追客しているか分からない。
賃貸仲介では、顧客が複数の物件や不動産会社に同時に問い合わせることも珍しくありません。初回対応が遅れたり、再連絡が抜けたりすれば、その間に他社で来店予約が決まってしまうこともあります。
この記事では、賃貸仲介で追客漏れが起きる原因と、今日からできる防止策を整理します。あわせて、Excelや個人メールだけでは限界が出やすい理由、賃貸仲介向けシステムを検討する際の確認ポイントも解説します。
追客漏れというと、単なる連絡忘れのように見えます。
しかし実際には、広告費をかけて獲得した反響を来店につなげられない、顧客の検討熱が高いタイミングを逃す、他社に先を越されるといった機会損失です。
しかも厄介なのは、追客漏れが表面化しづらいことです。
反響数は見えていても、その後の初回返信率、再連絡の有無、来店予約への移行、担当者ごとの対応状況まで見えていなければ、どこで失注しているか分かりません。
店長や責任者としては、「反響はあるのに売上が伸びない」「担当者によって来店率に差がある」「何を改善すべきか分からない」という状態になります。
この状態で担当者を責めても、根本的な改善にはつながりません。必要なのは、追客を個人の記憶や努力に頼らない形に変えることです。
追客漏れには、いくつかの典型的な原因があります。自社に当てはまるものがないか確認してみましょう。
賃貸仲介では、SUUMO、LIFULL HOME'S、at home、自社サイトなど、複数の媒体から反響が入ります。
件数が少ないうちは、担当者がメールを確認して対応できます。しかし繁忙期になると、問い合わせメールが次々に届き、受信トレイの中で埋もれやすくなります。
接客中、外出中、定休日、担当者の公休日。こうしたタイミングで反響が入ると、誰が対応するのか曖昧になりがちです。
賃貸物件を探している顧客は、1社だけに問い合わせているとは限りません。条件の近い物件にまとめて問い合わせ、早く返信が来た会社と話を進めることもあります。
そのため、初回連絡の遅れは大きな痛手になります。
一つひとつは小さな遅れでも、積み重なると顧客の検討熱を逃してしまいます。
Excelは手軽ですが、追客件数が増えるほど限界が出ます。
このような状態では、表の上では管理しているように見えても、実際の追客状況は追えません。
とくに問題なのは、Excelだけでは「次に何をするべきか」が見えづらいことです。顧客の情報は残っていても、再連絡の期限や担当者の動きが見えなければ、追客は止まります。
顧客とのやり取りが、個人メール、個人のLINE、電話メモ、口頭報告に分かれていると、店舗全体で状況を把握できません。
担当者本人は分かっていても、店長や他のスタッフから見えなければ、組織としては管理できていない状態です。
この状態で担当者が休むと、代理対応が難しくなります。異動や退職があれば、引き継ぎにも時間がかかります。顧客からすれば、何度も同じ説明を求められたり、前回の話が通じなかったりするため、不信感にもつながります。
追客漏れは、初回対応だけで起きるものではありません。むしろ、初回連絡後の再追客で漏れるケースも多いはずです。
こうしたルールが決まっていないと、追客は担当者の判断に任されます。すると、今すぐ決まりそうな顧客だけが優先され、中長期の見込み客は後回しになりがちです。
追客漏れを防ぐには、まず「何が漏れているのか」を分けて考える必要があります。
すべてを「担当者の連絡忘れ」と捉えてしまうと、対策も曖昧になります。
ポータルサイトや自社サイトからの問い合わせに気づかない状態です。
メールが埋もれる、担当者が外出中で確認できない、休業日に反響が入るなどが原因になります。反響自体を拾えていないため、もっとも分かりやすい機会損失です。
反響には気づいているものの、初回連絡までに時間がかかる状態です。
顧客情報の入力、空室確認、返信文の作成に手間取ると、ファーストコンタクトが遅れます。顧客が他社ともやり取りしている場合、ここで差がつきます。
一度連絡したあと、次の連絡が止まる状態です。
「返信がなかったから終わり」と判断してしまうと、まだ検討中の顧客を取りこぼすことがあります。賃貸では、顧客の条件が途中で変わることもあるため、再提案のタイミングを逃さないことが大切です。
前回の会話内容や提案物件、顧客の迷っている点が共有されていない状態です。
対応履歴が残っていないと、次の提案が浅くなります。担当者が変わったときにも、顧客に同じ説明をさせてしまいます。
今すぐ来店しそうな顧客ばかりに時間を使い、数週間後・数か月後に動く顧客が埋もれる状態です。
すぐ決まる顧客への対応はもちろん重要です。ただ、長期検討の顧客にも定期的に接点を持てていないと、いざ動き出したタイミングで他社に流れてしまいます。
追客漏れを放置すると、売上だけでなく現場の負担も増えます。
まず、広告費の無駄が増えます。反響を獲得しても、初期対応や再連絡が漏れて来店につながらなければ、媒体費を回収できません。
次に、営業担当者の時間が削られます。顧客情報を探す、前回の履歴を確認する、誰が対応したか聞いて回る。こうした確認作業が増えるほど、本来時間を使うべき接客や提案が後回しになります。
さらに、店長や責任者が改善点をつかめなくなります。
ここが見えなければ、改善策は勘に頼るしかありません。追客漏れは、現場のミスであると同時に、マネジメント上の見えない損失でもあります。
システムを検討する前に、まず店舗内の追客ルールを整えることが大切です。ルールが曖昧なままツールを入れても、現場では使われなくなります。
反響が入ってから何分以内に初回連絡をするのか、店舗として基準を決めます。
営業時間内と営業時間外で分けても構いません。重要なのは、担当者ごとの感覚に任せないことです。
返信がない顧客への連絡タイミングも標準化します。
翌日、3日後、1週間後など、顧客の状態に応じた追客パターンを用意しておくと、担当者ごとの差が出にくくなります。
ここで大事なのは、回数だけを増やさないことです。同じ内容を繰り返し送るだけでは、顧客にとっては負担になります。
再連絡では、条件に合う別物件、初期費用の目安、内見可能日、条件変更の相談など、顧客が次に動きやすくなる情報を添えるとよいでしょう。
「未対応」「初回連絡済み」「返信待ち」「来店予約済み」「内見済み」「再提案中」「長期検討」など、店舗で使うステータスを決めます。
ステータス名が担当者ごとに違うと、管理者は正確に状況を把握できません。
細かくしすぎると入力が面倒になります。最初は、現場が迷わず使える数に絞るのがおすすめです。
対応履歴だけでなく、次に何をするかを残します。
このように、次回アクションまで決めておくことで、追客が止まりにくくなります。
追客漏れを防ぐには、担当者任せにしない確認体制が必要です。
店長や責任者は、少なくとも次のような項目を見られるようにしておくとよいでしょう。
ここまで見えると、追客漏れは「起きてから気づくもの」ではなく、「起きる前に拾うもの」に変わります。
Excelや個人メールは、最初の管理には便利です。費用もかからず、すぐに始められます。
ただし、反響件数が増えるほど限界が出ます。
一番の問題は、情報が分かれることです。
この状態では、追客に必要な情報を毎回探さなければなりません。確認に時間がかかるほど、初期対応も再提案も遅れます。
また、Excelは「入力されていること」が前提になります。入力を忘れた情報は存在しないのと同じです。ステータスの更新漏れ、次回連絡日の未入力、電話番号の転記ミスがあれば、追客の精度は落ちます。
さらに、管理が個人に閉じやすい点も見逃せません。本人が把握していても、店舗全体で見えなければ、休みや退職のたびに対応が止まります。
追客漏れを防ぐ方法として、自動追客を検討する会社も多いでしょう。
自動追客は便利です。反響直後のサンクスメール、一定期間後の再連絡、希望条件に合う物件情報の配信など、抜けやすい定型業務を補えます。
ただし、自動化だけですべてが解決するわけではありません。
こうした温度感や事情は、人が汲み取る必要があります。
自動化すべきなのは、反響の取り込み、初回の定型連絡、再連絡の通知、定期的な物件情報の送付などです。一方で、条件整理、内見への動機づけ、不安の解消、クロージングは、人が対応した方がよい場面もあります。
つまり、自動追客は人の代わりに営業を完結させるものではありません。担当者が、より重要な顧客対応に時間を使えるようにするための仕組みです。
追客漏れを根本から減らすには、反響・顧客・物件・対応履歴をつなげて管理できる状態が必要です。
ここでは、賃貸仲介会社が確認したい主な機能を整理します。
複数のポータルサイトや自社サイトから入る反響を、自動で取り込める機能です。
メールを一件ずつ確認し、顧客情報を手入力する手間を減らせます。未対応の反響も一覧で見やすくなるため、見落とし防止につながります。
顧客の氏名、連絡先、希望条件、問い合わせ物件、過去の対応履歴を一つの画面で確認できる機能です。
誰が、いつ、どの顧客に、何を連絡したのかが残っていれば、担当者が変わっても対応を引き継ぎやすくなります。
再連絡の期限を管理し、担当者に通知する機能です。
追客漏れは「今すぐやること」よりも、「数日後にやること」で起きやすくなります。次回連絡日を設定し、期限が近い案件を見えるようにするだけでも、再追客は安定しやすくなります。
顧客がどの段階にいるのかを分類する機能です。
未対応、返信待ち、来店予約済み、内見済み、申込検討中、長期検討などのステータスを整理できれば、次に取るべき行動が分かりやすくなります。
管理者にとっても、店舗全体の追客状況を把握しやすくなります。
賃貸仲介では、顧客管理だけでは十分とはいえません。
顧客の希望条件、問い合わせ物件、空室状況、類似物件がつながっていないと、提案に時間がかかります。
物件情報と連携できるシステムであれば、問い合わせ内容を確認しながら、条件に合う物件を探しやすくなります。再提案のスピードも上げやすくなります。
顧客との連絡手段は、メールだけとは限りません。電話、LINE、SMSなど、顧客によって反応しやすい手段は異なります。
連絡履歴がチャネルごとに分かれていると、担当者以外が状況を追えません。メールやLINEなどの履歴を共有できる仕組みがあれば、代理対応や引き継ぎがしやすくなります。
追客漏れを防ぐには、未対応案件や期限切れの案件がすぐに見えることが重要です。
担当者ごとの案件数、未対応の反響、次回連絡日を過ぎた顧客が分かれば、店長や責任者も早めにフォローできます。
追客漏れ防止を目的にシステムを選ぶなら、「顧客管理ができるか」だけで判断しない方がよいでしょう。
賃貸仲介の実務に合っているかを見ることが大切です。
反響を取り込めても、その後の来店予約や内見、申込状況まで別管理になると、そこでまた漏れが起きます。
追客漏れを防ぎたいなら、反響後の流れを一貫して追えるかを確認しましょう。
高機能でも、現場が使いづらければ定着しません。
入力項目が多すぎないか。
スマートフォンでも確認しやすいか。
営業担当者が接客の合間に使えるか。
店長が必要な情報をすぐ見られるか。
導入前に、実際の業務フローで試すことが大切です。
賃貸仲介では、追客の質は物件提案の速さと内容にも左右されます。
顧客の希望条件に合う物件を探しやすいか。問い合わせ物件や類似物件をすぐ確認できるか。新着物件を再提案しやすいか。
ここが弱いと、顧客管理はできても、来店につながる追客にはなりにくいでしょう。
担当者ごとの未対応数、ステータス、来店予約、再連絡期限などを管理者が確認できるかも重要です。
追客漏れを防ぐには、担当者だけでなく、店舗全体で状況を見られる必要があります。
システムは、導入しただけでは成果につながりません。
反響後の対応時間、再連絡のタイミング、ステータスの定義、店長の確認項目など、運用ルールを決めて初めて効果を発揮します。
自社の追客ルールに合わせて設定できるか、運用を見直しやすいかも確認しておきましょう。
次の項目に当てはまる場合、追客が個人任せになっている可能性があります。
3つ以上当てはまる場合は、担当者の努力だけで防ぐより、追客の流れそのものを見直した方がよいでしょう。
賃貸仲介の追客漏れは、担当者の注意不足だけで起きるものではありません。
反響が複数の媒体から届き、顧客情報はExcel、対応履歴は個人メールやLINE、次回連絡日は担当者の記憶に頼っている。この状態では、繁忙期や担当者不在時に漏れが起きやすくなります。
まずは、自社のどこで追客漏れが起きているのかを整理しましょう。
漏れ方が分かれば、必要な対策も見えてきます。
追客漏れを減らすには、反響・顧客・物件・対応履歴をつなげて管理し、店舗全体で状況を見えるようにすることが大切です。
一般的な顧客管理だけでなく、物件情報や反響管理と連携できる賃貸仲介向けのシステムを検討するのも一つの方法です。個人の記憶に頼る追客から、店舗全体で管理する追客へ変えることが、反響を来店や成約につなげる第一歩になります。
画像引用元:グラングコア公式HP
(https://grung.co.jp/)>
仲介業務のフローと連動。アポ情報の共有で反響対応の精度を高め、来店率が13%向上※1した実例あり。
ボタン一つで物件周辺情報を自動取得、写真もAIが選定。間取り作成や登録を1件につき約7分※2で完了。
業者間流通サイト(BBサイト)の物件情報を自動取込・更新でき、手入力の手間を削減。最新物件をタイムラグなく社内へ反映できる。
画像引用元:いい生活賃貸クラウド公式HP
(https://www.es-service.net/)>
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画像引用元:ビルジム公式HP
(https://www.biljim.daishi-software.co.jp/index.html)>
隔月・3か月毎など変則的な請求を複数設定可。検針値の取込・集計も自動、不定期請求のミスを防止。
クラウド上で情報を一括管理。異なる物件に入居する同一テナントの状況などもスムーズに共有できる。
契約更新・解約処理に加え、契約開始前・解約後・一時利用などスポット請求にも柔軟に対応※4。テナント事業特有のイレギュラー業務を取りこぼさない。
※1 実績より。参照元:グラングコア公式HP(https://grung.co.jp/cases/roomselect/)
※2 機能紹介より。参照元:グラングコア公式HP(https://grung.co.jp/function/property_management/)
※3 実績より。参照元:いい生活賃貸クラウド公式HP(https://www.es-service.net/service/es-home/)